2013-01-01から1年間の記事一覧
冬のうら寂しい景色が広がる、フランス北部ノルマンディ地方の港町・オルト。 パリから日帰り自転車旅行にやって来たリュックは、不運にも一日に3回も自転車がパンク。途方にくれているところに助け舟を出したはずの地元に住む男・シルヴァンの鈍くさい行動…
江戸時代の初めから三条釜座で工房を構える大西家は、 四百年にわたり、茶の湯釜を作り続けてきた伝統をもつ。 今回は大西清右衛門美術館の開館十五周年記念で、 初代 浄林(1590〜1663)とその弟で飛び抜けた名工ともいわれる 二代 浄清(1594〜1682)に焦…
今年に入ってから、わりに映画館へ映画を見に行くようになった。大阪市内の劇場へ行くのは、ほぼ自転車移動だ。できるだけ路上駐輪などせず、マナーを守りたいと思う。すると、駐輪場の確保が課題になるんだけど、さいわい市内の駐輪環境はずいぶん整ってき…
大阪の御堂筋では、銀杏が実る時季を経て、 葉が揃って黄色く色づき、もうそろそろ終わりを迎えようとしている。 遠くから見たら普通のイチョウ並木に見えるけれど、 近くまで行った時にその枝ぶりを教えてもらって、びっくり。 パッツンパッツンにカットさ…
ジンはトルコに住む、17歳のかわいい女の子。 愛する母と離れ、都会をめざして歩く。 深い森と岩山を上っては下り、時にはバスに乗ったりヒッチハイクしながら一人で進む。 この映画がロードムービーにとどまらないのは、 ジンは真っ暗な山道を駆け下りるほ…
映画好きなら一度は考えるかもしれない。「好きな映画の断片を集めたら、作品が一つできるんじゃないか」と。そんな妄想を緻密かつていねいに形にしたのが「ファイナル・カット」だ。 新旧の有名な映画450本のカットが詰まった作品がどんなものか気になり、…
「お茶のお稽古をすると、こんなふうに感じるのか」と、 茶道を習う心地を教えてくれた本『日日是好日(にちにちこれこうじつ)』 (森下典子著/新潮文庫)。 エッセイストとして活躍する著者が、二十歳から25年以上にわたる 茶道との関わりをつづった一冊…
暦の上で冬がはじまる「立冬」のころ。 久しぶりに訪れたお茶のお稽古では、 先月までの「風炉」ではなく、「炉」に変わっていた。 5月と11月。衣替えをするように、茶釜の位置が変わり、 お点前も少し変わる。半年前まで行っていた動作は毎回きれいさっぱ…
フランスで作家、詩人、音楽家として活躍した ボリス・ヴィアンの恋愛小説『うたかたの日々』を映画化した作品。 舞台はパリ。他人のために働かなくても生きていける財産持ちの青年コラン。 家には専属シェフのニコラと、チャーミングで働き者のハツカネズミ…
JR高松駅に降り立つと、テンションが上がる。 なぜか。それはたぶんヨーロッパのターミナルを思わせるからだ。 駅の建物に入るとすぐに電車が見える。階段がなく改札口からホームにかけて、なだらかなスロープなっているのは、 日本のターミナルではめずら…
奈良国立博物館の「第65回 正倉院展」へ。 雨にも負けず、大混雑にもめげずに正倉院展を訪れるのは、 奈良時代のロマンあふれる品々に会いたいからだ。 東大寺近くに、奈良時代中ごろ(8世紀)に建てられた宝庫「正倉院」がある。 聖武天皇遺愛の品をはじめ…
「お茶、お茶、お茶と朝昼晩及びその他あらゆる場合、お茶ばかりである。行く先で必ずお茶が出されるのは、日本において気持ちのいい特徴の一つである」そんなモースの言葉が残されている。彼はまた、日本人と茶のつながりに惹かれたようだ。茶畑を訪れ、茶…
江戸東京博物館開館20周年記念特別展「明治のこころ モースが見た庶民のくらし」では、モースが収集した生活道具とともに、自身による写真やスケッチ、日本人のくらしに接して彼が記した言葉もたくさん展示されていた。そのうちいくつかを採集。まっさらな…
9月24日に開催された、2013年唯一のレピッシュライブ「大反省期」。 そこで上田現作品は輝いていた、と思う。 何というか「タイムレス感」みたいなものが半端なく感じられた。 古さを感じさせないというだけでは整理のつかない、 ずいぶん昔に、例えば昭和…
日が暮れるころ自転車に乗ったら寒かった。 台風が去り、季節がにわかに進んでいることを実感する。 御堂筋では、イチョウ並木に実った銀杏が地面に落ちてつぶれ、 なんともいえない匂いを発している。 決してうれしい香りではないけれど、 毎年これを感じる…
江戸東京博物館の「明治のこころ モースが見た庶民のくらし」展、 なんとなく訪れたところ期待以上におもしろい内容だったので、おぼえ書き。 モースが見て愛した、130年ほど前の日本と日本人の暮らしが ギュッとつまった日用品320点が展示されている。 エド…
四国各県から移された民家を保存展示している、四国村。山道を歩き、林を抜けた先にある「醤油蔵・麹室」の入口で、かっこいい自転車を見つけた。自転車本体にリヤカーを合体させたような、といったらよいのか。無駄のない実用をきわめたデザインと、革のサ…
2013年夏の青春18きっぷの日帰り旅の行き先は、香川県高松市の四国村とした。 目的は、企画展「無何有郷(むかゆうきょう/むかうのさと)」を見学すること。 「四国村」は、正式名称を「四国民家博物館」という。 屋島山麓の地形を生かした50,000㎡の敷地に…
十月に入ったというのに、大阪は最高気温31度の真夏日。 それでも湿度が低いぶん動きやすく、 自転車でソラメシ =外でお弁当タイムを決行! 行き先は、靱(うつぼ)公園。春以来の訪問。 地下鉄本町駅から歩いて10分ほどの、街中のオアシスだ。 バラ園では…
かわいい子どもたちの姿に魅了されて、お腹が空いてカレーが食べたくなり、しまいにはホロリとなる、インドの少年を描いた作品。 小学4年生のスタンリーは、家庭の事情で学校にお弁当を持ってくることができない。ランチタイムには水を飲んでしのいでいる。…
いちばん好きな、お茶を飲めるスペースが閉店してしまった。 それは、大阪・堂島の「ティーハウス ムジカ」。 1952年に現・店主の父が開店し、初めはコーヒー中心の音楽喫茶だったのが、 今のマスターが紅茶を開拓。 「日本で初めて紅茶をポットで提供した店…
「50歳になってもステージに立てているとは、思ってもみなかった」と、 主役のその人は言った。 ヴォーカル&トランペットのマグミさんが50歳を迎えるお誕生日当日に開催された、 レピッシュのライブ「大反省期」。 目と耳にしっかりと焼き付けたいと思いつ…
明日、というか日付かわって寝て起きての今日、レピッシュのライブに行く。ヴォーカル&トランペットのマグミさんの50歳のお誕生日当日で、ライブタイトルは「大反省期」。今年、レピッシュとしてのライブはこの一回だけなので、万難を排して駆け付けるしか…
台風一過の快晴で、今朝の自転車移動は快調だった。 こないだ有無をいわさずな状況で自転車店に駆け込み、調整してもらったせいもあるけど。 そう、先だってはこんな自転車トラブルがあった。 自転車でガンガン走っていると、いきなり後輪がボン、ボンっと安…
青春18きっぷの日帰り旅に出かけたのは、 適用期間最後の週末となる、先週土曜日のこと。 あまり無理しないコースをと考えて、 行き先は香川県・高松とした。 その道中で見つけた、かわいいかもと思ったものをご紹介。 まずは、30分ほど滞在した相生駅にて…
パン屋でパンを買うのは難しい。 空腹の時に行くと、なおさら。 おいしそうなパンがいっぱい並んでいたら、 どうしてもテンションが上がる。 すると冷静さを失って、ついつい多めにトレイに乗っけてしまう。 そして、なぜだかいつも一個多めに買ってしまう。…
週末の暴風雨を経て、曇りの今日は少しひんやり。 雨ももう降っていないので、久しぶりにソラメシ = 外でお弁当タイム! ずいぶん長く酷暑が続き、冷房の効いた室内でお昼休みを過ごしていたので、 ソラメシの機会をうかがっていたのだ。 久しぶりに訪れた…
きょうで近畿地方は猛暑日の最長記録を更新したという。 気温35度以上の猛暑日の記録が、これまでは1942年の16日連続が最長だったのが、 きょう、17日連続となり最長記録に。71年ぶりの更新なのだとか。 そんなに暑かったら、心身ともについていけないのもし…
月曜日に、ふらりと入ったチケットショップで青春18きっぷの一日券がバラ売りされていた。 販売額は、五日通し券を日割りしたものより千円以上高いものだったので、ちょっと迷った。それでいったん店の外に出て5分ほど考えて、やっぱり買うことにした。 お…
今年は、「タペストリーの一年」なのだそう。 国立国際美術館に「一角獣」が来るし、 奈良国立博物館(以下、奈良博)では、今年「當麻寺」展で国宝「綴織當麻曼荼羅」が展示されたのに続き、 今回の「みほとけのかたち」展で国宝の「天寿国繡帳(てんじゅこ…