なずなノート

お茶や暮らし、映画、日々の発見をぼつぼつと、ぶつぶつと

季節のこと

霜降のころ

昨日は二十四節気の「霜降(そうこう)」だった。秋の最後の節気。北のほうから霜が降りはじめ、順に紅葉を迎えるころ。暑くもなく寒くもなく、昼間は長袖一枚でよい過ごしやすい季節。一年のうち稀なそんな時期には、これから暑くなるのか寒くなるのか、頭…

金木犀の咲くころ

キンモクセイは西のほうから咲き始めるのかどうか。 10月1日に姫路に行った折、道すがらにキンモクセイが満開だった。 大阪では見逃してしまったのかなと思っていたら、 15日を過ぎたころから香りはじめた。 昨日お会いした植物の先生に聞いてみると、大阪郊…

芒種のころ

昨日は二十四節気の「芒種(ぼうしゅ)」だった。田植えをしたり麦を刈り入れたりする時期、梅雨入りが近づくころとされる。先週あたりからアジサイをあちらこちらで見るようになったなと思っていたら、梅雨に入った模様。先だってお菓子屋さんの店先で、柑…

ひなびた味

少しご無沙汰している方から郵便が届いた。中に入っていたのは、お手紙と干し柿。うれしい!大ぶりで立派な西条柿を数日眺めた後、お茶とともにありがたくいただいた。干したものつながりか、いま干し芋にも夢中になっている。茨城県産のが時々のぞくお店で…

今年はじめての花見

目がむずむずとかゆくなり春が近づいていることを実感する。街なかの公園でちょっとした人だかりができていたので寄ってみると、桜が満開だった。2月から3月にかけていち早く咲く「河津桜」という品種らしい。濃いめのピンク色の花が枝いっぱいにたわわに咲…

新年快楽‼

地下鉄の混雑具合で春節の時期を迎えていることを知った。地下街を歩いていたら、外国語で書かれたノボリしか出ていなくて、気合いのほどが伝わってきた。みなさんのハイテンションを少し分けてもらって、こちらも旧正月気分を味わえたらいいな。 年賀状を買…

立春のころ

目の前で電車が発車して乗り遅れてしまい、 考えていた予定をあきらめて、午前はさぼる時間とした。 心身ともにぐずぐずで、気が晴れない。 大阪城公園近くの駅で降りてコーヒーショップへ行こうとした道すがら、 天気がよくて大阪城も見えて、ふとラジオ体…

初雪のころ

「あ、雪になりました」。 運転手さんが静かに、でもちょっと弾んだ声で教えてくれた。 日付が変わるころ。 まだ電車は動いているものの、外に出たらものすごく寒くて 雨かみぞれのようなものが降っていて、しかもへとへとだったので、 ぜいたくにもタクシー…

革製の手帳カバーを二年使った経年変化

革製の手帳カバーを使い始めてから、まる二年経った。 表と裏に犬の刺繍が施されている、無着色のヌメ革 「NATURALE(ナチュラーレ)」を選んだところ、 はじめは白っぽい色あいだった。 それが一年ほど使ううちに、まったく違う色になった。 一年後と二年…

元日のまちのスケッチ

ぼやぼやしているうちに新年を迎え、今年の手帳を用意していないことに気がついて慌てて買いに行った。いつもは深夜まで営業しているスーパーや24時間営業の食堂、夜遅くまで開いていて頼りにしている大型書店も、今日だけはお休み。大通りから一本入った道…

立冬のころ、炉のはじまり

暦の上では冬がはじまる「立冬」のころ。 茶の湯では、しつらえがかわる。 畳の一部を四角く切り、床下に茶釜を据える「炉」の季節がはじまった。 炉の点前となって最初のお稽古。 水指(みずさし)を両手で持って、運びの点前をはじめる。 すると水指をどこ…

霜降のころ

秋雨が降り、霜が降りはじめ 紅葉がこれから見ごろを迎えるころ。 二十四節気のうち、秋の最後の節気となる「霜降(そうこう)」は、 今年は10月24日(日)だった。 今週、夜半に雨が降ったときもずいぶんひんやりしていた。 あいさつ代わりに言葉を交わす…

原っぱでごろごろ

何をしていても集中できない一日。 くさくさしたまま終えるのはいやだなあと考えもなく自転車を走らせて、 なんとなく芝生の広がる中洲に行きついた。 行儀わるいのは承知しながらも、ごろんと仰向けになる。 クルマが通る音や観光船の音、犬の散歩をする人…

秋晴れと富士山

新大阪から東京へ新幹線で向かっていたときのこと。 「お客様にご案内します。 ただいま前方左側に、富士山がきれいに見えます」。 というようなアナウンスがあった。 身を乗り出してみると、ほんとにくっきり。 秋晴れの青空に、頂上に冠雪した富士山がきれ…

中秋のころ

毎年春に桜が咲くと、「今年も桜が見られた」と思う。 月を眺めて「今年も中秋の名月が見られた」と感じたのは、 なぜか今年が初めてだった。 中秋の名月の翌日に、今年でいちばん大きな満月の スーパームーンが見られた九月の末。 明るくて大きな満月は、…

自転車も新学期

いつ終わるともしれない猛暑、酷暑が続いていたので、 7月、8月の日中は自転車に乗ることをあきらめていた。 9月に入って雨が一休みした晴れ間、久しぶりに自転車で通勤してみた。 2か月ほどブランクがあると、はじめはすれ違う自転車や車との距離感がつか…

今月のいいまちがい

話しているときに何となく「違うかも?」と、 イガイガした気持ちを持ちながら話しつづけているときがある。 今日もそうだった。 電話がかかってきて、こちらが提案したアイデアを 先方にもっと発展させてもらいたいという意図を伝えたくて、 「◎◎台」と言い…

清泉石上流

久しぶりに訪れたお茶の稽古場で、床の間に掛けられていた短冊。「清泉石上流」清泉、石の上に流るる短冊の下の方に、うっすらとブルーグレーで水の流れが描いてあることを先生が教えてくださった。台風が近づいて天候が荒れるほか、さまざまに気が焦るころ…

小暑のころ

少しずつ日が短くなり、暑さが本番を迎える、二十四節気の「小暑」のころ。小暑と次の大暑の間を「暑気」と呼ぶことを知った。 雨の日が多かったので、実感が沸かなかったけれど、いきなり訪れた。 きょうの京都は蒸し暑かった。 鴨川沿い、川床のお店はの…

半夏生のころ

夏至から数えて11日目。 きょうは雑節の「半夏生(はんげしょう)」。 「半夏生の大雨」といわれ、しばしば梅雨の終わりの集中豪雨が起こるころ。 確かに、昨日はまとまった雨が降った。 手帳を見ると、きょうは今年の183日目。 一年365日のちょうど半分。…

梅雨空の一日

窓を空けるとモワッと生あたたかい風が入ってきた今朝。 何を着たらよいか思いつかぬまま、少しは気分が上がればと まだ新しい白いシャツに袖を通した。 仕事場に着いて掃除していると、いきなり雨音が変わった。 雨の勢いが増し、風が強くなった。暴風雨だ…

早朝、蓮を見に行く

「蓮(はす)は泥より出でて泥に染まらず」 中国の成句が意味するところを理解できているわけではないけれど、 なぜかハスにひかれるので、早起きして見に出かけた。 咲くやこの花館で年に4日間だけ催される「花蓮 早朝特別観覧」。 植物園が開園する前の午…

夏至の夜

夏至の昨日、東を向いて歩いていたら、ビルの壁面に映った 夕焼けがきれいで思わず振り返った。 西の方角を見ると、水色の空にピンクに染まった雲が なみなみとグラデーションになっていて、足を止めて眺めた。 見たことないけどオーロラみたい、とちょっと…

ユリの花咲く夏至のころ

一年でいちばん日が長く、夜が短くなるころ。 二十四節気の「夏至」がやって来た。 今朝の天気予報では「西日本では、夏至は梅雨の折り返しといわれています」と 紹介があった。 きょうは梅雨の中休みで雨が降らず。 曇りがちだったので日の長さはそれほど実…

異形のサボテン

こないだ植物園「咲くやこの花館」のサボテン・多肉植物室で見つけた変なもの。 ぱっと見は、きれいな色のサボテンの花。 ちょうど見ごろを迎えている。 それが一歩引いてみてみると……。 別のサボテンに乗っかっているのだった。 土台となるサボテンの上に、…

ヤマアジサイが見ごろ

本で見て気になっていた花に、植物園で出合った。 ヤマアジサイ。多く出回っているアジサイ、ガクアジサイ よりも全体に小ぶりなのが特徴。 日本に自生しているもので、いま販売されている園芸品種は、 野生から見いだされた変わりものや、野生種を改良した…

芒種のころ

きょうは二十四節気の「芒種(ぼうしゅ)」。 穀物のたねをまくころ。 先週、東海道沿いで田植えしたばかりの田を たくさん見かけた。 「芒種」の「芒」は、「のぎ」とも呼び、 コメ、ムギなどイネ科植物の穂先を指すのだとか。 穀物にはお目にかかれなかっ…

入梅のころ

近畿地方が梅雨入りしたとみられると、昨日発表があった。 暦の上での梅雨入りは、雑節の「入梅」で今年は6月11日と もう少し先。 実際の梅雨入りは地域や年によって変わる。 そろそろ梅が熟し、梅干しづくりを始めるころ。 確かに店先では先週、青い小梅を…

街なかの木陰

バラが見頃を迎えた。 ひとときの華やぎが満開で中之島公園、靱(うつぼ)公園ともに大にぎわい。 大阪市内の街なかにいると、どちらも自転車圏なんだけど、 足が向くのは靱公園が多い。 きょう訪れて、なぜかがわかった。 きっと靱公園の方が大きな木が多…

小満のころ

きょうは二十四節気の「小満(しょうまん)」。 春に咲いた桜や桃、梅の実が実をつけ始めるころ。「小」はほぼ、「満」は満足の意。 小満の名は、万物が次第に満ちてくることに由来するのだそう。 木々の緑は日々濃くなり、麦の穂が大きくなってくる時期。 …