なずなノート

お茶や暮らし、映画、日々の発見をぼつぼつと、ぶつぶつと

2015-01-01から1年間の記事一覧

名残りの大丸心斎橋店本館

大丸心斎橋店本館が、建て替えのため2015年12月30日でいったん閉館する。アメリカ人建築家ウィリアム・メレル・ヴォーリズの設計で、昭和8年に建てられた。そこにあるのが当たり前すぎて、なくなってしまうという実感はまだ湧かない。閉館一日前に館内を巡っ…

はじめてのサッカー観戦

先週末にテレビで見た試合に夢中になったので、 はじめてスタジアムまで出かけてしまった。 行き先は万博記念競技場。Jリーグ チャンピオンシップ決勝 サンフレッチェ広島×ガンバ大阪 第1戦の観戦。 出遅れてしまい着席するのも案内してもらわないとわから…

立冬のころ、炉のはじまり

暦の上では冬がはじまる「立冬」のころ。 茶の湯では、しつらえがかわる。 畳の一部を四角く切り、床下に茶釜を据える「炉」の季節がはじまった。 炉の点前となって最初のお稽古。 水指(みずさし)を両手で持って、運びの点前をはじめる。 すると水指をどこ…

霜降のころ

秋雨が降り、霜が降りはじめ 紅葉がこれから見ごろを迎えるころ。 二十四節気のうち、秋の最後の節気となる「霜降(そうこう)」は、 今年は10月24日(日)だった。 今週、夜半に雨が降ったときもずいぶんひんやりしていた。 あいさつ代わりに言葉を交わす…

ましまろ「ほーぼーツアー2015」2015.9.17 梅田ASASO

ましまさんと、ましろさんが今年結成したバンド、「ましまろ」。 ザ・ブルーハーツ、ザ・ハイロウズを経て、 ザ・クロマニヨンズで活動する真島昌利と、 ヒックスヴィルで20年以上活動する真城めぐみと中森泰弘という 3人からなる新しいバンド。 はじめての…

お稽古の風景

久しぶりに出席したお茶のお稽古で、滝に打たれたような 衝撃を受けた。いや、実際に打たれたことはないので、あくまでイメージだけど。 夏の点前である風炉(ふろ)のお稽古が今年最終回を迎えた日。 今日こそお稽古します、と話す女性があった。 聞くと、…

原っぱでごろごろ

何をしていても集中できない一日。 くさくさしたまま終えるのはいやだなあと考えもなく自転車を走らせて、 なんとなく芝生の広がる中洲に行きついた。 行儀わるいのは承知しながらも、ごろんと仰向けになる。 クルマが通る音や観光船の音、犬の散歩をする人…

大阪から尾道へ、青春18きっぷの日帰り旅 2015夏

夏から秋へと季節が移ったので、ひと月半ほど前のことも ずいぶん前のことに感じるが、いちおう覚え書き。 2015年夏に青春18きっぷで出かけた、大阪〜尾道日帰り旅の記録。 午前11時前に大阪駅を出発したので一日乗り放題のメリットを フル活用したとはいえ…

秋晴れと富士山

新大阪から東京へ新幹線で向かっていたときのこと。 「お客様にご案内します。 ただいま前方左側に、富士山がきれいに見えます」。 というようなアナウンスがあった。 身を乗り出してみると、ほんとにくっきり。 秋晴れの青空に、頂上に冠雪した富士山がきれ…

中秋のころ

毎年春に桜が咲くと、「今年も桜が見られた」と思う。 月を眺めて「今年も中秋の名月が見られた」と感じたのは、 なぜか今年が初めてだった。 中秋の名月の翌日に、今年でいちばん大きな満月の スーパームーンが見られた九月の末。 明るくて大きな満月は、…

自転車も新学期

いつ終わるともしれない猛暑、酷暑が続いていたので、 7月、8月の日中は自転車に乗ることをあきらめていた。 9月に入って雨が一休みした晴れ間、久しぶりに自転車で通勤してみた。 2か月ほどブランクがあると、はじめはすれ違う自転車や車との距離感がつか…

尾道は自転車にやさしいまち

お盆明けの週末。ぽっかり一日あいたので、ノープランで日帰り旅に出ることにした。 行き先は尾道。初めて訪れるまち。 JR尾道駅に到着して、まずたくさんのサイクリストがいて驚いた。 駅のそばには「自転車組立場」がある! こんなのはじめて見た。 商店…

今月のいいまちがい

話しているときに何となく「違うかも?」と、 イガイガした気持ちを持ちながら話しつづけているときがある。 今日もそうだった。 電話がかかってきて、こちらが提案したアイデアを 先方にもっと発展させてもらいたいという意図を伝えたくて、 「◎◎台」と言い…

「杉本恭一 アコギな夜2015」大阪 @THE LIVE HOUSE soma

夏の風物詩になりつつある!? 杉本恭一さんによる年に一度のアコースティックギターのツアー「アコギな夜」。 大阪では、ベースの有江さんとのハイタッチで始まった。 この日のMCで印象に残っているのは、恭一さんが散歩好きだという話。 大阪でのライブ当日…

清泉石上流

久しぶりに訪れたお茶の稽古場で、床の間に掛けられていた短冊。「清泉石上流」清泉、石の上に流るる短冊の下の方に、うっすらとブルーグレーで水の流れが描いてあることを先生が教えてくださった。台風が近づいて天候が荒れるほか、さまざまに気が焦るころ…

ちょっとほのぼのしたはなし

JRで京都から大阪へ移動していた時のこと。 新快速電車が高槻へ停車した。 すると、「ちょっと待ってください」とホームで男性の声がした。 声の方を見ると、男性が電車を降りて小学生の女の子を追いかけていた。 といっても怪しい話ではない。 階段を上り…

中国書画を身近に感じられた企画展「住友コレクションの明清書画」

住友家が蒐集した美術品を保存、展示する美術館、 泉屋博古館(せんおくはくこかん)。 京都の丸太町通を東に進んだ山ふところの鹿ヶ谷にある。 以前、雑誌で見て気になっていた「安晩帖(あんばんじょう)」が 展示されるというので、はじめて訪れた。 「…

小暑のころ

少しずつ日が短くなり、暑さが本番を迎える、二十四節気の「小暑」のころ。小暑と次の大暑の間を「暑気」と呼ぶことを知った。 雨の日が多かったので、実感が沸かなかったけれど、いきなり訪れた。 きょうの京都は蒸し暑かった。 鴨川沿い、川床のお店はの…

セミの初鳴き 2015大阪

今朝、通勤途中に街路樹のそばを歩いているときに、耳に入ってきた音。 セミの鳴き声だ! 最近の雨のあいだに力をたくわえていたのだろうか。 か弱い声ではなく、いきなりしっかり鳴いている。 久しぶりに出合った音に、一瞬うれしくなった。 お昼時、外に…

半夏生のころ

夏至から数えて11日目。 きょうは雑節の「半夏生(はんげしょう)」。 「半夏生の大雨」といわれ、しばしば梅雨の終わりの集中豪雨が起こるころ。 確かに、昨日はまとまった雨が降った。 手帳を見ると、きょうは今年の183日目。 一年365日のちょうど半分。…

梅雨空の一日

窓を空けるとモワッと生あたたかい風が入ってきた今朝。 何を着たらよいか思いつかぬまま、少しは気分が上がればと まだ新しい白いシャツに袖を通した。 仕事場に着いて掃除していると、いきなり雨音が変わった。 雨の勢いが増し、風が強くなった。暴風雨だ…

三週間ぶりのお茶のお稽古

終わり間際に駆けつけて荒くお稽古をして片づけをして帰る。 そんな不真面目な生徒であることに少々引け目を感じて嫌気もさし、 無理して行かなくてもと考えていたら結構サボってしまっていた。 「そろそろ来るころだと思ってました」と先生に迎えられ、 三…

早朝、蓮を見に行く

「蓮(はす)は泥より出でて泥に染まらず」 中国の成句が意味するところを理解できているわけではないけれど、 なぜかハスにひかれるので、早起きして見に出かけた。 咲くやこの花館で年に4日間だけ催される「花蓮 早朝特別観覧」。 植物園が開園する前の午…

映画『セッション』ずっと緊張しっぱなし

はじめのシーンから終わる瞬間まで、これほど緊張が緩和するスキがない作品を初めて見た。映画『セッション』。名門音楽学校でジャズドラムを学ぶ19歳の青年ニーマンは、学内選りすぐりのメンバーを集めたビッグバンドを指導する教師フレッチャーに出会う。…

いっそのこと歩いてみた

人混みが苦手なので極力避けている。 雨の日に大変混雑した地下街を歩くと気が滅入ることが多い。 昨日の目的地は、地下街を15分ほど歩いた先にあった。 地下鉄2駅+徒歩15分で所要時間約30分。 どうしても気が乗らなく、さぼってしまう方へ傾きかけたとこ…

夏至の夜

夏至の昨日、東を向いて歩いていたら、ビルの壁面に映った 夕焼けがきれいで思わず振り返った。 西の方角を見ると、水色の空にピンクに染まった雲が なみなみとグラデーションになっていて、足を止めて眺めた。 見たことないけどオーロラみたい、とちょっと…

ユリの花咲く夏至のころ

一年でいちばん日が長く、夜が短くなるころ。 二十四節気の「夏至」がやって来た。 今朝の天気予報では「西日本では、夏至は梅雨の折り返しといわれています」と 紹介があった。 きょうは梅雨の中休みで雨が降らず。 曇りがちだったので日の長さはそれほど実…

植草甚一が夢みた古書店「三歩屋」

世田谷文学館の「開館20周年 植草甚一スクラップ・ブック」展では、 展示の最後に古本屋「三歩屋(さんぽや)」が設けられている。 4万冊ほど蔵書をもつ植草甚一(J・J)が、下北沢あたりで 古本屋を営むのを夢想していたことにちなんで、つくられたのだそ…

缶ビールの音

先日、新幹線に乗ったときのこと。 博多行き下りののぞみに乗車すると、品川を過ぎるとすぐに あちらこちらから聞こえてきた。 缶ビールをプシュッと開ける音である。 いや、缶ビールかどうかは定かでなく、発泡酒やウイスキー系、 コーヒーなど種類はたく…

散歩と読書の達人「開館20周年 植草甚一スクラップ・ブック」

なかなか真似はできないけれど、お手本にしたい存在。 それが植草甚一。ニックネームはJ・J氏。 明治41(1908)年、東京の日本橋に生まれ、東宝の社員を経て 映画や読書、ジャズ、散歩をこよなく愛し、コラムやエッセイを綴った自由人。 昭和54(1979)年に…