三週間ぶりのお茶のお稽古
終わり間際に駆けつけて荒くお稽古をして片づけをして帰る。
そんな不真面目な生徒であることに少々引け目を感じて嫌気もさし、
無理して行かなくてもと考えていたら結構サボってしまっていた。
「そろそろ来るころだと思ってました」と先生に迎えられ、
三週間ぶりに参加したお茶のお稽古は、ずいぶん忘れてしまっていた。
茶杓を手にしたものの、はてこれから湯を汲むのか水を汲むのか、
どっちだったっけ? と迷うほどの情けなさ。
いちいち手が止まって、流れるような点前からはほど遠い。
それでも緊張とリラックスが同時にやって来るような
ちょっとふしぎな感覚は、茶道のときにしか味わえないものなのかなと
つっこみどころ満載の点前の最中に考えていた。
余裕があるから行くのでなくても、
訪れることで少し心の余裕ができるというか、
よい時間を過ごした満足感を得られるというのか。
修練が足りないことは承知のうえで、茶の湯と向き合う時間を
大事にしたいと思うようになった。