風炉の季節が到来
5月になって茶の湯では「風炉(ふろ)」のお点前が始まった。
秋冬のしつらえ「炉」から、「風炉」へ。
畳をくり抜いた囲炉裏のようなところに茶釜を置く
「炉」は、客から見て火が近くに感じられる。
一方で「風炉」は、畳の上に炉と茶釜を置き、
客から火が遠ざけられる。
風炉が始まるころは少し火が見えそうな炉と茶釜を、
夏になれば火がほとんど見えないようなものを使うのだと
先生から教わった。
点前をする位置が45度ほど変わっただけで、
どこに座ったらよいのか、茶器や茶碗を置く位置はどこだったかなと、
何ともふわふわと心もとない。
思い切ってやってみて、ダメなら先生に正してもらおうと
やってみるだけ。
手が覚えているところもあり、全く記憶になかったり。
昨年も同じお点前をしていたのに。
次回のお稽古ではうっすら手がかりがつかめているはずなので、
まっさらな気持ちで取り組めるのは年に二回だけ。
風炉のお点前が始まる日と、炉が始まる日は、
ドキドキを味わえる特別な機会だと感じている。