『キーボード・マガジン2013 SUMMER』レピッシュ特集
レピッシュ特集があるというので、初めて『キーボード・マガジン』を購入した。
ノスタルジーにとどまらない、昨年の熱いライブにまいった出戻りファンなので。
特集はどどーんと14ページ! もフィーチャー。
天国に召されたキーボーディスト 上田現ちゃんと、
バンドの歩みが紹介されている。
特集は、結成当時からの約30年にわたる歴史からはじまる。
その時々の世相や作品を踏まえたテキストは、
デビュー前からメンバーを知る音楽ライター、中込智子さんがまとめたもの。
中込さんは、ギターの杉本恭一さんが上京して入学した
専門学校時代の同級生、のよう。
13枚のオリジナルアルバムの解説も中込氏による。
そして、昨年一年間サポートを務めた、ソウルフラワーユニオンの奥野真哉さんと、
恭一さんによる対談がたっぷり7ページ。
最後を締めるのが、ヴォーカル&トランペットのmagumiさんのインタビュー。
レピッシュの楽曲は、現ちゃんと恭一さんという二人のソングライターの個性が際立ち、
時に溶け合うのが、ものすごい武器なわけだけど、
そういう意味でも、恭一さんから見た、現ちゃん像は興味深い。
現ちゃんのキーボーディストとしての立ち位置を引き受けてくれた、
奥野さんの取り組みも、たくさん披露されている。
「俺がファンで、現ちゃんがいなくて動くレピッシュを見たときに、
どういうキーボードの人がいたら楽しめるだろうっていうのを」すごく考えて、
「上田現の魅力を担おうと」、現ちゃん博士になれるほど研究されたという。
昨年の25周年ライブで奥野さんがメンバーに加わっているのが
すごく自然なことに感じられたのは、研究の賜物だったんだなあ。
その試みは、ファンとしてはパーフェクト! だったと思う。
サックスだって昨年の途中から始められたのだそう。
マグミさんのトランペット、増井さんのトロンボーンとの
ホーン三本柱がやっぱりレピッシュっぽいもんね。
奥野さんの取り組みについて、恭一さんは、
「それができたっていうのがすごいよね。普通は無理だよ」と語る。
インタビューでは、紙面に登場していないメンバーについても触れられている。
恭一さんいわく
「キーボードは現ちゃんの代わりはいない」という気持ちが大き過ぎて、不在のままライブをしていたところ、
キーボードを入れてやってみようと提案したのが、
ベースのtatsuさんだとか。
それで奥野さんが「タツ君から、現ちゃんアレンジの曲とかもお客さんに聴かせたいたいっていう話を聞いて」、
奮起されたという。
マグミさんからは、2001年に脱退したドラマー、雪好さんについてのコメントが。
「レピッシュがすごくラッキーだったのは、ドラムの雪好が優れたプレイヤーだったので、
最初からリズムの解釈をメンバーにきっちり教えてくれたっていうところですね。
そこからすごく成長できたと思います」。
じーんとした。
今は音楽の世界から離れた雪好さんの、存在の大きさを思った。
機材の詳しい解説があるのが、専門誌らしい。
あと、恭一さん、マグミさんのどちらからも
現ちゃんの音づくりについてのエピソードも盛りだくさん。
特集を読み終えたら、むしょうにレピッシュのライブに行きたくなった。
次はいつになるかわからないけれど…。
…って思ってたら、ドドドーン。
今年唯一のライブが発表された。
マグミさん50歳お誕生日当日の9月24に開催される「大反省期」!
元気に9月を迎えたい目標ができた。
詳細は こちらで紹介されています。
(カギカッコ内は、誌面から引用した発言です)