お茶のお稽古〜旅箪笥の芝点て〜
今週で、冬の「炉」のお稽古が終わった。
来月からは、夏の「風炉」が始まる。
風炉のお点前はすっかり忘れているので……、
また新たな気持ちで取り組めそうだ。
その前に今月の備忘録。
今月取り組んだのは、「旅箪笥(たびだんす)」というお点前。
このお点前のオリジナルは、千利休の旅箪笥だ。
豊臣秀吉が小田原の陣に参じた折、
千利休も同行し、時に野外で茶を点てたという。
そのお道具の特徴は二つあって、一つは文字通り、桐の「旅箪笥」に茶道具をコンパクトに収めること。
もとは鎖を木にくくりつけて釜をかけ、湯を沸かしたんだろう。
旅箪笥のお点前は3種類あり、
好んでお稽古させてもらったのが「芝点て(しばだて)」というもの。
芝点てでは棚の中板を外して床に置き、
その上に茶器や茶杓、茶筅をのせる。
そうすると、野外の芝や土の上で
あっても、お道具が安定するという趣向だ。
もちろん自分は屋内の畳の上でお稽古しているわけだけど、
「こんなふうに利休さんたちが野外で茶を点てていたのかな」と
妄想がふくらんだ。
今週のお菓子は、ひと足早く「柏餅」。