なずなノート

お茶や暮らし、映画、日々の発見をぼつぼつと、ぶつぶつと

久しぶりの濃茶点前

 11月から「炉」*の季節になってから、おそらく3か月ぶりくらいに
濃茶点前(こいちゃてまえ)のお稽古をさせてもらった。

茶道の点前は大きく「薄茶(うすちゃ)」と「濃茶」の2種類があり、
薄茶が前菜で濃茶がメインディッシュのようなに扱われる。

「軽くお茶しに行く」のが薄茶で、「しっかりごはんを食べに行く」が濃茶。
そんなふうなイメージでとらえている。

どちらも全体の流れは同じだが、濃茶にはところどころオプションがついてくる。

といっても薄茶が軽んじられているわけではなく
「薄茶に始まり、薄茶に終わる」といわれるほど、
稽古の基本は薄茶にあるようである。

久方ぶりに濃茶に取り組んでみると、あらすっかり忘れてる。
まだらに覚えているけど、右手を出すべきか左手なのかがわからない。

なので一つひとつの動作を
「右手で取って左手に預けて、ぐるっと回る」などと
指示されるとおりに行うだけで精いっぱい。
あまりのできなさに情けなくなった。
かなりの敗北感。
ただ具体的な何かに負けるのとはまた違う感覚は、
お茶の時ならではのものかもしれない。

*「炉」は11月から翌年4月ごろまでの冬用のしつらえ。
畳を外してくぼんだところに炉を置き茶釜を構える。
ちなみに夏は一式を畳の上に置く「風炉」のセッティングとなる。