お茶を呼ぶお菓子
とある地方の銘菓を仕事場でいただいた。
茶の湯にゆかりのある地で明治時代に考案されたというお菓子は、
一口食べると、「あ、甘すぎる……」。
甘さ控えめが普通となっている今では考えにくいほど、
砂糖をふんだんに使ってある。
茶席ではなくオフィスであったが、濃いめに淹れてもらった緑茶を
お菓子に続いていただく。
すると、お茶がとてもおいしく感じられる。
おいしくお茶をいただくために、甘いお菓子があるのかなと話が弾んだ。
ガツンとした甘さでガーッと上がり、お茶の苦みで下り坂となって落ち着く。
お菓子だけでは物足りない。
一連の流れがあって完結する世界か。
緑茶、なかでもお抹茶の薄茶でも濃茶でも、きっと合うのだろう。
けっこうな甘いお菓子を食べて、「甘すぎる」と敬遠する方には、
さ、お茶もぜひどうぞととすすめてみたくなった。
機会があれば試してみたい。