一面に広がる菜の花畑を「おいしそう!」と家族全員で眺めたという、
知り合いの話が好きだ。
露地で咲いているのはまだお目にかかれていないけど、
今年も食べられるほうの菜の花は店頭に並んでいる。
詠んだものだと『季語集』で知った。
菜の花が咲くかはわからないものの、
三つの川が交わる、ゆるやかな風景が今も広がっている。
昔は菜種油の灯火が夜の灯りとして重宝されたというのも
季語集を読むまで知らなかった。
茶の湯においても菜の花は意味のある花だということも、
お茶のお稽古で教わった。
茶の湯の祖、
千利休の命日である利休忌以降に菜の花を生けるのだという。
利休忌は
表千家では3月27日、
裏千家では3月28日とのことで、もうすぐ。