おばちゃんのカレー屋さん
うまくいかないことが重なって心身ともに沈みがちになっていたとき。
なぜかカレーを食べたくなった。
1日目はカレーうどん。
2日目は、おばちゃんのカレーを食べたくなり、店を訪れた。
1年以上ぶりの再訪でも、いつも通りおばちゃんは元気で
鼻歌を歌っている。
カレーを食べたくて行っているのか、
おばちゃんに会いたくて行っているのか、わからない。
ほかのお客さんもそういう人が多いんじゃないかと思う。
近くの郵便局員の人が笑顔でダッシュしていて、
その走る先がおばちゃんのお店だった、という光景を見たことがある。
久しぶりのカレーに満足してお勘定を済ませたとき、おばちゃんに
「まだ水曜日やね。
あと木曜日も金曜日もあるもんね」と声をかけられた。
おおっ。
疲れている風なのが顔や雰囲気に出ているのだろうか。
恥ずかしくなった。
とにもかくにも久しぶりのおばちゃんは健在で、
こちらの気持ちがぎゅっとつかまれて
またお店を訪れたくなった。