古くて新しいもの
phonograph フォノグラフとは蓄音機、とくにエジソンが開発した
初期の蝋(ろう)管式のものをさすのだという。
先日訪れた「phono/graph」展で見せてもらったものに、蝋管がある。
くわしいことはまだよくわからないけれど、教えていただいたところによると
ドーナツ盤のレコードよりも前に、こちらがレコードとして使われていたのだそう。
録音・再生用の蝋を塗った円筒で、細かく溝が刻まれている。
ペン立てか何かかと思っていたその物体から音が出るなんて!
そのことをまったく知らずに見たので、こっちの方がドーナツ盤よりも
新しい発見のようにとらえてしまった。
あるいは、物心ついた時から携帯電話を使っている世代からすると
ダイヤル式の黒電話の方を、後から発見することだってあるだろう。
カメラだって、デジタルよりもフィルム式の方が、
意外と新鮮に映るかもしれない。
展覧会で作品を見て実際に触って試しているうちに、そんなことを思った。
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