なずなノート

お茶や暮らし、映画、日々の発見をぼつぼつと、ぶつぶつと

芽吹きのころ

  春になってからなお残る寒さを「春寒(はるさむ)」という。
そう季語集に教えてもらった。
 
きょうの天気はまさにそれにあたる。
 寒くて風が強くて自転車に乗るのをあきらめた。
 
道を行くと、ケヤキが根に近いあたりからぐらぐらと
しなうのが見てとれた。やわらかに曲がるから折れない。
 
背を丸めて凍えながら歩いていたら、
目の高さで見つけたのが、なにかの新芽である。
赤みを帯びた芽に春が近づいていることを教えてもらった。

その姿に整理のつかない思いを託す日でもある。
 

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