2015-03-11 芽吹きのころ 季節のこと 春になってからなお残る寒さを「春寒(はるさむ)」という。 そう季語集に教えてもらった。 きょうの天気はまさにそれにあたる。 寒くて風が強くて自転車に乗るのをあきらめた。 道を行くと、ケヤキが根に近いあたりからぐらぐらと しなうのが見てとれた。やわらかに曲がるから折れない。 背を丸めて凍えながら歩いていたら、 目の高さで見つけたのが、なにかの新芽である。 赤みを帯びた芽に春が近づいていることを教えてもらった。その姿に整理のつかない思いを託す日でもある。