熱かった「耐久マサラ上映 塚口杯」
歌ったり踊ったりと、何でもありな感じでインド映画を楽しむ「マサラ上映」。
そのエキスパートの皆さんと同じ会場で映画を観ていると、
あることが思い浮かんだ。歌舞伎の「大向こう」である。
役者の見せ場で絶妙な間合いで、「◎△屋!!」などと叫んだりする芝居通を思い出した。
塚口サンサン劇場で行われた「耐久マサラ上映 塚口杯」でのこと。
インド映画を2本連続、2週連続でマサラ上映するという企画で、
11月23日は正義に燃える警察官と異父兄弟である弟との
愛憎を描いた『ダバング 大胆不敵』と、兄の敵を討つべくマフィアのボスに挑む
『バードシャー テルグの皇帝』の2本が上映された。
どちらもアクション、ダンス、ロマンス満載のエンターテインメントなマサラムービー。
マサラ上映のエキスパートの方々は、ヒロインやヒーローが登場するシーンで
クラッカーを鳴らし、掛け声をかける。
ダンスシーンは同じ振り付けで踊ったりとスクリーンと一体となって観賞している。
今回マサラ上映に参加して、いちばん驚いたのは銃撃戦のシーン。
スクリーンの銃声に合わせ、クラッカーを連続で鳴らすという技にびっくりした。
作品のタイミングを完璧に把握されていて、
ご自身も楽しみつつ、会場の空気を盛り上げているのが、本当に感心する。
この方々に続いて手拍子したり紙吹雪を散らしたりしたらいいらしい、
という感じも、「大向こう」のあり方に近い気がする。
観客とともに空気をつくる映画館。
マサラ上映をほかの劇場で観たことがないので比べようがないけれど、
塚口サンサン劇場のサービス精神はてんこ盛り!
スタッフが民族衣装のサリーで迎えてくれて、
カレーやインドビールの販売もある。
上映前にエキスパートの皆さんによりダンスレクチャーも行われる。
↑上映前のレクチャーはこんな感じ。
ここまではほかの劇場でもあるかもしれないけれど、
上映が始まってからもいろいろと。
終盤のクライマックスあたりでは大量の風船が投入され、最後には表彰式も!
2本連続、2週連続のマサラ上映4回上映に全回参加した皆さんを表彰するもので、
プレゼンターは、劇場ヒーローの「ロード」。
表彰状のお名前はヒンディー語で書かれてあるらしい。
2時間を超える2作品を上映した後の、この時の時間は夜10時30分ごろ。
↑劇場のヒーロー「ロード」が登場。夜10時過ぎ。
途中、機材トラブルで上映が中断した時も
「映写機がんばれー!!」と声援が起こったりして、熱は冷めず。
映画終了直後は、通路には山盛りの風船と紙吹雪!
マサラ上映2本連続は、途中で意識が遠のく瞬間もあったものの、
満腹感があった。
残念ながらカレーは食べそびれたけれど。
インド映画お腹いっぱい。ごちそうさまでした。
11月23日(日)塚口サンサン劇場にて