名残の黄葉
きょうの冷たい雨が降る2〜3日前、高麗橋を渡る機会があった。
橋の西端にそびえるイチョウを見たかったので。
橋を渡るたびに大きなイチョウを目にし、
冬の枯れ枝から新緑、夏の青々と茂る葉、
そして美しい黄葉までを眺める。
紅葉だけでなく、黄色い葉っぱも「こうよう」と読むのを
初めて知った。
イチョウの葉が黄色くなる仕組みを知ったのも先々月のこと。
その仕組みは、こんな感じだ。
緑の色素はクロロフィルで、黄色い色素はカロテノイド。
どちらもイチョウの葉にそなわっている。
ふだん黄色は緑色に隠されているので目には見えないという。
秋になって寒くなると、クロロフィルは寒さに弱い色素なので
つぶれていく。
そうするといよいよ黄色の出番がやってくる!
気温が下がることにより、春夏のあいだは隠されていた黄色が
あらわれてくるのだそう。
明治政府により里程元標が設置され、西日本における
道路の距離計算の起点となった高麗橋。
かつてはこのあたりに豪商が集まったとされるけれど、
今は高速の入口が近いため車通りが多いほかは、
人通りはそれほどでもない。
少しだけ立ち止まってイチョウを眺めるのに
ちょうどいいスポットだ。今年はもう落葉してしまったかな。